2024年のパリオリンピックと2021年の東京2020オリンピックの開会式について、それぞれの特徴や、オリンピックがもたらす経済効果について探っていきましょう。
目次
パリ2024オリンピック開会式
2024年7月26日（日本時間の27日）に行われたパリオリンピックの開会式は、史上初めてスタジアムを飛び出し、セーヌ川を舞台に繰り広げられました。この斬新な試みは多くの注目を集めると同時に、様々な意見を呼び起こしました。
印象的なシーン
- セーヌ川での6キロにわたる水上パレード
- エッフェル塔やノートルダム大聖堂などパリの名所を背景にした絶景
- マリー・アントワネットの首を持つパフォーマンス
特に、マリー・アントワネットのパフォーマンスは世界中に衝撃を与えました。真っ赤なドレスを着て自らの首を小脇に抱えた女性が登場し、革命時代の歌「サ・イラ」がヘビメタで流れるという大胆な演出でした。
- 都市全体を舞台にすることで、より多くの人々がオリンピックの興奮を直接体験できる
- パリの象徴的な景観を活かした、視覚的に印象的な演出
- 「広く開かれた大会」というコンセプトを体現している
- マリー・アントワネットの演出に対し「革命の暴力を恥知らずに想起させた」という批判
- 天候に左右されやすく、雨天時の対応に課題あり
- セキュリティの確保が困難で、テロなどのリスクが高い
開会式の冒頭、フランスのサッカー界のレジェンド、ジネディーヌ・ジダンが登場しました。コメディアンのジャメル・ドゥブーズが聖火を手にスタジアムに飛び込むも、無人のスタジアムで困惑。そこにジダンが現れ、聖火を引き継ぎました。ジダンは街中を疾走し、地下鉄に乗り込むも電車が急停止。追いかけてきた子どもたちに聖火を託すというシーンからリアルと映像をシンクロさせるパリオリンピックの開会式は、芸術の都フランス・パリで行われたこともあり、スポーツの祭典というより芸術祭の雰囲気の演出が多かったという印象がありますね。
「スタイリッシュだが理解しづらい」「なんだかよくわからなかった」「多様性しすぎ」といった声も聞かれました。特に、開会式後半のダンスでは、多様性を掲げるテーマが長時間盛り込まれていて、「飽きる」「推しすぎ」という意見もSNSで見受けられました。
東京2020オリンピック開会式
印象的なシーン
2021年7月23日に行われた東京オリンピックの開会式は、新型コロナウイルスパンデミックの影響で、無観客での開催を余儀なくされました。
- 日本の伝統とテクノロジーの融合：日本の伝統文化と最新のテクノロジーを融合させた演出が多く見られました。特に、ドローンショーによる地球儀の表現は、観客を驚かせました。
- 劇団ひとりの登場：コメディアン、劇団ひとりがコント風の映像で登場し、ユーモアを交えた演出で観客を楽しませました。
- ピクトグラムの演出：競技種目を表す絵文字のピクトグラムが実際に動き出す演出は、海外からも高く評価されました。
東京オリンピックの開会式は、その工夫と努力が評価される一方で、無観客開催という制約が影響しました。
- 無観客開催により、祝祭感が大きく損なわれた。
- パンデミック下での開催自体に対する反対意見が根強かった。
- パンデミック下でも工夫を凝らし、安全に開催した。
東京オリンピックでの経済効果は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初の計画より減少しました。パリオリンピックでのパリ首都圏での経済効果が約1兆5300億円になると見込まれています。
開会式は、オリンピックの理念を体現し、世界中の人々に感動と希望を与える重要な機会です。今後も、時代のニーズに応じて進化を続けながら、その役割を果たしていくことが期待されます。
