『謙虚にしておごらず、更に努力を 現在は過去の努力の結果、将来は今後の努力で』
京セラやKDDIを創業、JALを再建した実業家、稲盛和夫氏の座右の銘としても有名な言葉です。
私は今年の夏、新・経営の神が亡くなったというニュースではじめて稲盛和夫氏を知りました。
彼の経営哲学で特に感銘を受けたのが「謙虚にしておごらず」です。
古代中国の書物「易経」は中国五経の一つです。
この易経に「惟谦受福」という言葉があります。ただ謙のみ福を受く、つまり、謙虚な人が幸福を受けることができるという意味です。
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おごり高ぶるな
自分自身で慢心して偉そうに振る舞っていることに気がつける人は少ないと稲盛和夫氏は述べておられました。
人は成功すると知らず識らずのうちにおごり高まってしまっていくのです。
周囲はますますチヤホヤしてきます。
ついつい自分自身が有頂天になっていってしまうのです。
ただ、今日の成功は過去の努力の成果であり、未来は今からの努力で築かれていかなければならいということを忘れてはなりません。
勇気をもってことにあたる
控えめに慎ましく謙虚に振る舞いつつ「勇気」をもっていなければなりません。特に「勇気」はモノゴトを判断するのに必要です。
勇気は無鉄砲さとは違います。
他の人が怖いと感じたり、不安に感じたり、躊躇してしまったり、恥ずかしいと思ってしまうモノゴトに対して原理原則に従い、自分の信念を貫くことが勇気です。
正しいことを正しく貫く、原理原則を重んじることで自分に災難が降り掛かってくる、もしくは、ある種の脅しを受けるかもしれません。
人から非難をうけるかもしれません。仲間内からつまはじきにされてしまうかもしれません。
人から蔑まれるかもしれません。馬鹿にされてしまうかもしれまん。
そうしたことを全部受けられるのは真に「勇気」を持っているからです。
素晴らしい判断をするには「勇気」がいるのです。
「勇気」のない人には正しい判断ができません。
当然ですが卑怯な振る舞いがあることは恥です。
しかし、「勇気」をもってことにあたらない人、チーム、組織は妥協して卑怯な振る舞いを恥と思わなくなってしまいます。
勇気をもってことにあたり、世のため人のためになる事業を通して夢を成し遂げましょう。