相手に自分の説明が上手く伝わらないといったことがありませんか?そんな時は相手のせいにしていませんか?相手からストレートに「話がロジカルじゃないのでわかりくい」とダメ出しされたことがある人は心理カウンセラーの桐生 稔さんの『説明の一流、二流、三流』を読んでみてはいかがでしょうか。自分は何流の話し方をしているのかを確認した上で、更にレベルを挙げて説明できるようにかるための改善ポイントを学び、テクニックを身につけて相手に伝わる説明ができるようになりましょう!
目次
一流は伝えたいことを絞る
三流は思いついたまま話し、二流はモレなくダブり無く話します。話を整理する段階でモレ、ダブリなくすることは大事ですが、全てを説明しようとすると相手の集中力も切れてしまいます。重要な部分の説明も伝わりにくくなり、記憶にも残りにくくなってしまいます。
話す内容をモレなくダブリなく整理しておくのは当然として、その上で必要のない内容は大胆に削り、重要な部分のみにフォーカスして説明するのです。一流は本当に伝えたいことだけに絞って話すのです。そうすることで「ここだけは伝えたい」というメッセージが聞き手に届くということらしいです。
一流は比べることでイメージさせる
相手がそのモノをイメージできていないとき、三流はあいまいに説明し、二流は詳しく説明します。一流は他のモノと比べて説明するのです。他のモノと比べることで相手はイメージしやすくなるのです。例えば、このサプリ1粒で牛乳コップ10杯分のビタミンDが含まれていますとか、新商品のドライヤーは前モデルよりも音が10%静かになっていますといった感じです。
一流は例え話を使って説明する
前提知識が無い人に説明するとき、三流はうまく伝えられず、二流は細かく説明します。一流は相手の知っている似たモノで例えて説明します。
例えば、デジタルを理解できていない小さな子供に『階段がデジタルで坂道がアナログよ。同じ角度で階段と坂道が隣り合っている道に立ったときに、階段だと何段目に立っているか分かるけど、坂道だと大まかな位置しか分からないでしょ。デジタルは数字でキチッと分かるもの、アナログは大まかに分かるもの』と理解できている階段と坂道を例に説明してあげると分かってもらいやすいのです。
一流は相手の理解に合わせて説明する
人に説明する時に重要なのが、どこまで詳しく説明すべきかということです。三流の説明はアバウトすぎて良くわからず、二流は説明が細かすぎてくどくなります。
一流は最初に相手のレベルを把握します。相手が分からない部分にだけ絞って丁寧に説明するのです。どれくらい説明すべきかというのは相手によって変わるので、まずはそれを把握するのが大切なのです。私は学習塾の講師バイトで、中学受験を目指している小学生は同じクラスでも生徒によって理解度が異なるので丁寧に相手の理解度を把握し、理解できていないポイントを個別指導するように心がけました。
一流は数字を2つ使って説明する
何かの効果やデータを説明するとき、三流は感覚で説明し、二流は具体的な数字で説明します。基本的には説明の中に数字を混ぜると説得力が増すと言われています。
例えば、『学習塾で教えたクラスの生徒から評判が良かった』よりも『学習塾で講師のバイトをしていますが、昨年度は99%もの生徒が「とてもよい」とアンケートに答えた』の方が説得力がありますよね。
一流はさらに上をいくのです。「数字を2つ」使うのです。
例えば『学習塾で講師のバイトをしていますが、昨年度受け持った40人の99%もの生徒が「とてもよい」とアンケートに答えた。「とてもよい」は5段階評価のアンケートで最上位であり、残り1%も2番目の「よい」の評価でした。』と基準になる数字を加えることでより情報の価値が高まるのです。
一流は図解で説明する
何かの手順を説明するとき、三流は口で説明し、二流は分厚い資料で説明します。
一流は「図解」と使って説明します。
文字がびっしりの分厚いマニュアルって読みたくないですよね。読んでも頭に残らないですし。学習塾で講師のバイトを始めたときに渡された分厚い文字だらけのマニュアルよりも先輩から手書きの図やイラストで説明された方が頭に残り、役立ちました。
一流は許される時間内で説明する
三流は説明のボリュームも考えずになんとなく説明をはじめます。例えば3分で説明しますといってもダラダラと10分以上考えならが話をしてしまいます。二流は説明するボリューム次第で説明時間を見積ってから説明します。
一流は相手が許してくれる時間を見極め、その時間内で説明します。テクニックとしては『ズバリ聞く』『察する』『先に提示しておく』の3つの方法で見極めているそうです。
先生や先輩に相談するとき、「10分ほどお時間いただけますか?」と聞いておいて相手の返事が「大丈夫よ」であれば10分で、「うーん、多分大丈夫よ」という雰囲気なら短めに設定します。
相手の雰囲気、表情や仕草で察し、相手の許容時間を把握し、その時間内で話を終わるようにするのです。
一流は状況で説明の順序を変える
三流は常に結論を後回しにします。二流は結論から話します。
一流は相手の頭の中を想像します。結論は?というのが口癖の相手には結論から伝え、根拠や背景を先に言って欲しそうな相手には根拠や背景から伝えたりケースバイケースで説明していたのです。
話の内容や相手に合わせて伝え方を変えられるように今後は工夫していきましょう!
参考 説明の一流、二流、三流 桐生 稔
あなたの思いや考えは、ちゃんと伝わっていますか?
話したことがきちんと伝わらない、
プレゼンがウマくいかない、
論理的に話せない
などの悩みを持っているビジネスパーソンは多いかと思います。そのままにしていたらもったいない。
説明することが上手くなれば、あなたのコミュニケーション力は確実に高まります。
変に空気に支配されることなく、自分の言いたいことをちゃんと言葉にできます。
何より仕事で結果が出ます。すごく伝わる説明には、具体的な法則があります。
しかも意外と簡単です。
本書ではそれを45項目で学ぶことができます。一つの項目に対して、
ダメレベル(三流レベル)、普通レベル(二流レベル)、優秀なレベル(一流レベル)
の3つの段階で解説しているので、
自分がどのレベルかわかり、どのように改善すれば良いのかがよくわかります。説明が苦手で苦戦している人、
自分でも何を言っているかわからなくなる人、
「結論は何?」って突っ込まれる人。
安心してください。本書を実践していただければ、きっと人に教えられるレベルにまで上達します。