富山市がニューヨーク・タイムズ紙の「2025年に行くべき52カ所」に選出されました。日本からは富山市と万博が開催される大阪市の2都市です。
富山市が選ばれた主な理由と魅力
富山は能登半島の玄関口として、復興に向けて人混みを避けながら自然、文化、そして美味しい料理を楽しめます。
- 復興への取り組み: 2024年に地震と豪雨で被災した能登半島の玄関口として、復興途上にありながら観光客を魅了している点が評価されました。
- 文化的魅力: 「混雑を回避しながら文化的な感動とグルメを味わえる」と評価されています。
- 建築の魅力: 世界的な建築家である隈研吾氏が設計した「富山市ガラス美術館」が「木と光がそびえ立つ大聖堂」として紹介されています。
- 伝統行事: 毎年9月に開催される「おわら風の盆」が魅力的な伝統行事として取り上げられています。
- グルメ: 富山市内のビストロや居酒屋、喫茶店などが紹介され、食の魅力も評価されています。
- コンパクトな観光: 富山市街地では、富山城や富山市ガラス美術館、薬の老舗「池田屋安兵衛商店」など、伝統と新しい観光文化施設がコンパクトに集まっている点も魅力として挙げられます。
これらの要素が組み合わさり、富山市が混雑を避けながら日本の文化や復興の姿を体験できる魅力的な目的地として評価され、ニューヨーク・タイムズ紙の推薦リストに選ばれました。
外国人旅行者は混雑の少ない場所を好む!?
- 本物の文化体験: 観光客で溢れていない場所では、より本物の日本文化を体験できます。
- ゆったりとした旅行: 混雑を避けることで、よりリラックスした旅行が可能になります。
- 地元の人々との交流: 観光客が少ない場所では、地元の人々とより深い交流ができます。
- 独自性: 人気の観光地とは異なる、独特の魅力を発見できます。
これらの要因で、京都のような人気観光地ではなく、富山のような比較的混雑の少ない場所が選ばれた理由と考えられます。2024年は「西の京」と呼ばれ、風情があるが、観光客でごった返していない山口市が選出されています。
富山のおすすめスポット
富山市や能登半島地震の被害は比較的に少なかったものの、富山県でも能登半島の付け根に位置する氷見(ひみ)市や高岡市の被害は大きいものでした。
富山県は自然、文化、歴史を楽しめる多くのスポットがあります。季節ごとのおすすめスポットをご紹介します。
外国人の方だけではなく、日本人も行くべきです。そして、富山を通して北陸・能登半島への支援を続けましょう!
春(3月〜5月)
- 立山黒部アルペンルート: 4月中旬から11月末まで開通しています。ゴールデンウィーク頃は雪の大谷や高山植物の花々が見どころです。
- 富山城址公園: 桜の名所として知られ、4月上旬から中旬が見頃です。松川べりの桜を遊覧船に乗っての花見も最高です。
- 五箇山合掌造り集落: ユネスコ世界遺産に登録されている合掌造りの集落です。春の新緑の時期が特に美しいです。
- 雨晴海岸:目の前に広がる青い富山湾の海面、その海に浮かぶように雪を頂いた3,000m級の山々が屏風のように雄大な景色は圧巻です。
水たまりに映った富山の本気。 pic.twitter.com/5gBaIjj7S5
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) March 30, 2023
雨晴海岸に来ました。最高です。 pic.twitter.com/g3veDzjxMd
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) December 2, 2024
夏(6月〜8月)
- 富山湾: 夏は海水浴やマリンスポーツを楽しむことができます。海水浴なら水橋海岸や岩瀬浜が人気です。
- 黒部峡谷トロッコ電車: 5月から11月まで運行しています。夏は緑豊かな渓谷の景色を楽しめます。
- 富山市ファミリーパーク: 動物園や遊園地があり、夏休みには多くの家族連れで賑わいます。
秋(9月〜11月)
- 立山室堂: 紅葉シーズンの10月上旬から中旬が特におすすめです。
- 富山県美術館: 現代アートを中心に展示しています。秋は特別展が開催されることが多いです。
- 富山市民俗民芸村: 秋の紅葉時期に訪れると、古い民家と紅葉のコントラストが美しいです。
一度は見て欲しい黒部峡谷鉄道の紅葉。 pic.twitter.com/ukDs0Drwdh
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) November 11, 2022
冬(12月〜2月)
- 五箇山: 雪に覆われた合掌造りの家々は幻想的な風景を作り出します。
- 宇奈月温泉: 冬は雪見温泉を楽しむことができます。
- 富山市ガラス美術館: 冬の寒い日に訪れるのにぴったりの室内施設です。
ぬくいと感じた富山の雪景色。 pic.twitter.com/pZbEXzDlnQ
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) January 23, 2022
富山の祭り
富山県には、年間を通じて多くの伝統的な祭りがあります。
- おわら風の盆: 9月1日から3日に八尾町で開催される富山を代表する祭りです。優美な踊りと哀調を帯びた音楽が特徴です。
- 高岡御車山祭: 5月1日に高岡市で開催される豪華絢爛な祭りです。ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
- 伏木曳山祭: 高岡市伏木地区で毎年5月の第3土曜日に開催される別名「伏木のけんか山」として知られ、日本三大喧嘩祭りの一つです。
- となみチューリップフェア: 4月下旬から5月上旬に砺波市で開催される、日本最大級のチューリップの祭典です。
- 日本海高岡なべ祭り:1月中旬に高岡市の地場産業である銅器とアルミ製品を活かし、一度に3,000食分以上の調理が可能な直径2メートル以上の超大型の鍋を用いた海鮮シチュー、カニ鍋、カキ鍋、すりみごっつお鍋など、地元の新鮮な魚介類と野菜を使った様々な鍋料理を楽しむことができます。昭和の終わり頃から開催され続ける冬の風物詩として人気を集めるイベントです。
おわら風の盆 pic.twitter.com/n1VoglbRb3
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) September 2, 2019
富山が春に本気出すとこうなる。 pic.twitter.com/TD5H7YGcoZ
— イナガキヤスト (@inagakiyasuto) April 6, 2024
富山のグルメ
富山県は、海の幸と山の幸に恵まれた食の宝庫です。以下に、富山の代表的なグルメをご紹介します。
- 富山湾の寿司: 富山湾で獲れる新鮮な魚介類を使った寿司は絶品です。特に、春のホタルイカ、夏のシロエビ、秋のバイ貝、冬のブリなど、季節ごとの味わいを楽しめます。
- ます寿し: 富山県の郷土料理として有名です。マスを酢飯と一緒に笹の葉で包んだ押し寿司で、お土産としても人気があります。
- 白エビ: 富山湾の宝石と呼ばれる白エビは、刺身や天ぷらで楽しめます。特に4月から6月が旬です。
- 富山ブラック: 濃厚な醤油ベースのスープが特徴のラーメンです。富山市内の多くの店で味わえます。
- 氷見寒ぶり:寒ブリは非常に美味しい高級魚です。冬に水揚げされるブリの中でも、特に脂が乗っていて旨みがたっぷりなのが特徴です。寒ブリは日本の各地でブランド化されていますが、富山県氷見(ひみ)市の「ひみ寒ぶり」は特に高い評価を受けています。
- 氷見牛: 富山県氷見(ひみ)市で育てられた高品質な和牛です。ステーキや焼肉で楽しめます。
- ホタルイカ: 3月から6月が旬で、刺身や沖漬けで楽しめます。ホタルイカミュージアムでは、ホタルイカの生態を学ぶこともできます。
富山の寺
富山県には、加賀藩と深い関わりを持ち、浄土真宗の重要な拠点として栄えた三つの寺院があります。これらの寺院は、歴史的価値と建築美を兼ね備えており、是非とも訪問すべきです。
国宝 瑞龍寺(高岡市)
瑞龍寺は、加賀藩2代藩主前田利長の菩提寺として建立されました。17世紀中期に、3代藩主前田利常の主導で大規模な改築が行われ、現在の姿となりました。
禅宗様式の荘厳な建築美、国宝に指定された法堂、仏殿、総門の3棟が見所です。
高岡ケーブルテレビ 映像・音楽 滝沢 卓/taku takizawa
国宝 勝興寺(高岡市)
勝興寺は、2022年12月に新たに国宝指定を受けた浄土真宗の一大拠点です。勝興寺は、越中における浄土真宗の触頭(ふれがしら)として重要な役割を果たし、加賀藩前田家との関係も深めていきました。
広大な境内、23年かけて行われた「平成の大修理」で復元、江戸時代の景観をそのまま残す貴重な寺院です。
瑞泉寺(南砺市井波)
瑞泉寺は、1390年に本願寺5代綽如上人によって開かれた歴史ある寺院です。
北陸の浄土真宗信仰の中心地で越中の一向一揆の重要拠点にもなりました。明治18年再建された木造建築としては日本有数の規模を誇る本堂、井波彫刻発祥の寺院で、見事な彫刻が随所にみられます。
復興支援と持続可能な観光
富山県を訪れる際は、能登半島地震からの復興支援を意識した旅行を心がけることが大切です。
- 地元の宿泊施設の利用: 地元経営の旅館やホテルに宿泊することで、直接地域経済に貢献できます。
- 地元の飲食店の利用: 地元の食材を使用したレストランや居酒屋を利用することで、地域の食文化を支援できます。
- 地元の特産品の購入: 富山の特産品をお土産として購入することで、地元の生産者を支援できます。
- ボランティア活動への参加: 復興支援のボランティア活動に参加することで、直接的な支援が可能です。
- 環境に配慮した観光: ゴミの持ち帰りや公共交通機関の利用など、環境に配慮した観光を心がけましょう。
富山県への旅行は、美しい自然や豊かな文化を楽しむだけでなく、地域の復興と持続可能な観光の実現に貢献する機会でもあります。
混雑を避けながら、地元の人々との交流を大切にし、富山の魅力を存分に味わってください。
富山県は、日本海に面した豊かな自然と深い歴史文化を持つ地域です。
ニューヨーク・タイムズ紙に選ばれたことで、今後さらに注目を集めることが予想されます。
しかし、観光客の増加に伴う環境への影響や地域社会への負荷にも注意を払う必要があります。
持続可能な観光を実践することで、富山の美しい自然と文化を守りながら、地域の経済発展と復興支援に貢献することができます。
富山県への旅行は、日本の新しい魅力を発見する機会であると同時に、責任ある旅行者としての意識を高める機会でもあるのです。
富山県の魅力を存分に楽しみながら、地域の復興と発展に寄与する旅を計画してみてはいかがでしょうか。
きっと、忘れられない思い出と共に、日本の新たな一面を発見することができるはずです。
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