【ボタニカル ライフ】初心者向けの塊根植物

アラビクム

アラビクム

塊根植物とは

塊根植物とは、地下に主に栄養蓄積と新しい芽を形成する塊根と呼ばれる組織を持つ植物で最近、人気が高まっています。

塊根に蓄えられた栄養分によって、植物は乾燥などの過酷な条件に耐えることができます。塊根植物は多くの種類があります。

塊根植物を栽培するときの注意ポイント

塊根植物の栽培において注意すべきポイントと対処法については以下の通りです。

  1. 日光と温度: 塊根植物は日光を好む種類が多いですが、直射日光は避けるようにしましょう。また、種類によっては寒さに弱いものもあるので、適切な温度を保つことが重要です。
  2. 水やり: 塊根植物は乾燥に強い一方で、水を溜め込んで腐ることがあります。土の表面が乾いたら水を与え、根が腐るのを防ぐためにも水は控えめにしましょう。
  3. 鉢と土の選定: 鉢は排水穴のあるものを選び、土は通気性の良いものを使用しましょう。塊根植物は湿った環境が好ましくないため、水はけが重要です。
  4. 肥料: 成長期には適切な肥料を与えることで健康的に育ちますが、肥料の量を過剰にすると塊根が傷むことがあるので注意しましょう。
  5. 休眠期: 一部の塊根植物は成長と休眠のサイクルを持っています。休眠期には水やりを控えめにし、涼しい場所で保管することが大切です。

塊根植物にトラブルが発生した場合の対処法

  1. 根腐れ: 過剰な水やりや通気性の悪い土壌が原因で根腐れが起こることがあります。感染した部分を除去し、通気性の良い新しい土に植え替えましょう。
  2. 枯れてしまう: 枯れた葉や茎は、成長期に入る前に切り戻すことで新しい芽が出る可能性があります。しかし、塊根自体が腐っている場合は救うことが難しい場合もあります。
  3. 虫害: 葉や茎に害虫がつくことがあります。適切な農薬を使って対処するか、手で取り除くことが必要です。
  4. 病気: 病気にかかった場合は、感染した部分を除去し、殺菌剤を使用するか、専門家に相談してください。
  5. 栄養不足: 成長期には適切な肥料を与えることが重要ですが、過剰に与えないように気をつけましょう。

塊根植物の育成は慣れが必要な場合もありますが、上記のポイントを順守し、植物の特性を理解して丁寧にケアすれば、初心者でも成功する可能性が高まります。

初心者向けの塊根植物

アラビカム

「アデニウム・アラビカム」は、一般的にはデザートローズとして知られる観葉植物です。この植物は、主にアフリカの乾燥地帯に自生しており、その特徴的な姿と美しい花で人気を集めています。初心者でも栽培が楽しめる一方で、適切なケアが必要な植物です。

  • 学名:Adenium obesum(Synonym: Adenium arabicum)
  • 一般名:デザートローズ、アデニウム
  • 特徴:太い塊根を持ち、上に向かって太く肥厚した茎と多くの枝を伸ばします。葉はやや肉厚で線形から広披針形をしており、乾燥に強い。
  • 花:多彩な色の花を咲かせます。一般的な色はピンクや赤ですが、白やオレンジ、紫などもあります。
  • 毒性:植物全体に有毒成分を含みますので、取り扱いには注意が必要です。
  • 休眠期: 冬には成長が停止し、休眠期に入ります。この期間には水やりと肥料を控えめにし、涼しい場所で保管します。
  • 剪定: 成長した枝を剪定することで、よりコンパクトに育てることができます。枝を切る際には、手袋を着用して慎重に行いましょう。
  • 防寒対策: 寒冷地では霜によって損傷を受ける可能性があるため、冬には室内に取り込んだり、寒冷地での栽培は保温対策を施すことが重要です。

室内栽培のポイント

室内で栽培するには植物育成用LEDライトがオススメです。

LEDライトの利点を確認しておきましょう。

  1. 光合成活動の促進:アラビカムは十分な光合成が必要です。室内の光が不足する場合、成長が遅くなるか、花が咲きにくくなることがあります。LEDライトは、必要な光スペクトルを提供するため、光合成活動をサポートします。
  2. 調整可能なスペクトル:LEDライトは異なる波長の光を発することができ、植物の成長段階に合わせて光のスペクトルを調整できます。成長期には青色光を、花芽形成期には赤色光を強化するなど、最適な光条件を提供できます。
  3. 省エネルギー: LEDライトは省エネルギーで、比較的長い時間使用しても電気料金を高くすることなく育成環境を維持できます。

LEDライトの利用方法です。

  1. 適切な明るさと距離: LEDライトの高さと明るさを調整し、植物に適切な光量を提供してください。一般的に、植物から20〜30センチメートルの距離で光を設置すると良いでしょう。
  2. 光の時間帯: アラビカムは自然光を欲するため、通常は日中に光を提供し、夜間は休眠させます。成長期には12〜16時間の光を与え、冬の休眠期には8〜10時間の光を与えることを検討してください。
  3. タイマーの使用: タイマーを使用して、一定の光のサイクルを確保することが重要です。これにより、植物の生活リズムを保ちつつ、適切な成長環境を提供できます。
  4. 光の均一性: LEDライトの配置に気を付けて、光が均一に植物全体に届くようにしましょう。特定の部分が光不足にならないように注意してください。

アラビカムの室内栽培においては、十分な光を確保することが重要です。自然光が十分でない場合には、LEDライトを使用して適切な光環境を提供し、植物の健康な成長を引き出しましょう。

オススメの植物育成ライト

AMATERAS

BARREL社から販売されている植物育成LEDのAMATERASは定番として大人気です。

BARREL社の公式ホームページでは次の通り商品紹介されています。

太陽光に近い波長を使用した植物育成ライトなので太陽光に含む可視光七色全てを、連続性をもたせて発光し、演色評価指数もRa97を実現し、太陽光とほぼ変わらない見え方で、植物を照らし、より自然に鮮明な見え方を実現しました。

補足すると、AMATERASには植物の育成に重要となる光の波長が含まれており、その中でも特に植物の成長に有効な青の波長が多く含まれているのです。

ランニングコストも安く、1ヶ月の電気代の目安は約200円です。(1日12時間照射での試算)

おしゃれなデザインでマッドブラックなのでインテリアにも合わせやすいです。

バージョンアップしたNEO AMATERASはAmazonで購入できます。

アラビカムの剪定

アデニウム・アラビカムの剪定は、主に以下の理由で行われます。

樹形を整える

アデニウムは自然に枝が伸びやすく、放置すると樹形が乱れることがあります。剪定により、見た目を整え、健やかな成長を促します。

枝数を増加

剪定することで、切り口から新しい枝が生え、枝数を増やすことができます。これにより、より豊かな樹形を作ることが可能です。

健康維持

不要な枝や病気の枝を取り除くことで、植物全体の健康を維持します。

剪定は5月から7月が適期で、切れ味の良いカッターを使用し、切り口から出る樹液をティッシュで拭き取ります。切り口には癒合剤を塗り、腐敗を防ぎます。

アデニウム・アラビカムの挿し木

挿し木は、剪定した枝を利用して新しい植物を増やす方法です。以下の手順で行います。

枝の選定

太くて健康な枝を選び、10cmほどの長さに切り取ります。先端には2~3枚の葉を残し、下の葉は取り除きます。

切り口の乾燥

切り口を日陰で数日間乾かします。これにより、挿し木の成功率が高まります。また、切り口にはトップジンMペーストを塗布することで病原菌の侵入を防ぎ、枯れ込みを防止し、切り口の回復を早めます。

植え付け

清潔な用土に挿し、直射日光を避けた明るい日陰で管理します。土が乾かないように注意し、新芽が出るまで2~3週間待ちます。

アデニウム・アラビカムは、乾燥に強く、初心者でも育てやすい植物です。適切な時期に剪定と挿し木を行うことで、健康的に成長させることができます。